研修医の先生方から研修後の感想を伺いました。
研修期間:2024.9.1~2024.9.30
1ヶ月間、ホスピタル坂東様の精神科にて初期臨床研修をさせていただきました。お世話になった皆様、誠にありがとうございました。以下に、研修で学んだことを述べさせていただきます。
まず、精神科診察において、問診の技術が非常に重要であるということが分かりました。外来や病棟における診療において、統合失調症、抑うつ、精神発達遅滞、認知症など、それぞれの疾患ごとに患者様の特徴は大きく異なるため、限られた時間で必要な情報を引き出すために、卓越した技術が必要であることを学びました。Open questionとClosed questionを上手に使い分け、患者様本人が現在困っていることを聴取したり、その周辺情報を整理しながら聴取したりすることが重要であると分かりました。また、多弁な患者様では、診察中に話が明後日の方向へ向かってしまい、情報の聴取に時間がかかりすぎることもあるため、患者様の訴えを聴取する中でも会話の主導権は医師が握り、整理しながら会話をすることが重要であることが分かりました。そして、あくまで症状の原因は患者様でなく疾患にあることに留意し、幻聴や幻覚に悩まされる人には「気のせいである」などと一蹴せず、傾聴し共感を示したり、抑うつに悩む患者様には「頑張れ」などと励まさず、「まずは休みましょう」と休息を促したりすることが必要であることが分かりました。
次に、精神疾患を抱える患者様は、現病の治療と同様に、社会調整が非常に重要であることが分かりました。精神疾患の発症には、患者様を取り巻く環境が一因となっている場合があり、その場合にはいくら入院中の投薬により症状が落ち着いても、退院してその環境に戻る限りは同じことの繰り返しとなってしまいます。行政や福祉が介入し、グループホーム退院の道を用意するなどの適切な社会調整を行うことが、精神科診療においては重要であることが分かりました。
最後に、不眠時や不隠時の対応について、学ぶことが出来ました。今までの自分の病棟管理において、不眠時や不隠時の入院時指示は他の上級医が実施しているものを真似ていましたが、今回の精神科研修中に薬剤について学習したり、専門医の薬剤の使用法を見学したりすることで、患者様の年齢や背景疾患などに合わせてよりよい対応ができるようになったのではないかと感じています。
今回の研修で学んだことを、今後の日常診療にも活かしていきたいと思います。
この度は、誠にありがとうございました。
研修期間:2024.9.1~2024.9.30
一ヶ月間の研修大変お世話になりました。感謝申し上げます。
研修初日に久永先生のクルズスにて精神科研修では専門的な診察に限らず、問診のスキルを学ぶことができれば今後の一般診療で有効活用できるのではないかとのお話がありました。今回の研修では多くの先生方の診察を見学させていただく機会があり、とても勉強になりました。そのような診察スキルを短期間で身につけることは困難ですが、会得できるように今後の研修での目標を定めることができました。また精神疾患単独ではなく併存する内科的疾患の治療についても診る機会があり、包括的に診療することの重要性を改めて実感しました。
短い期間ではありましたが、他科では学ぶことが難しい症例について学ぶことができ貴重な経験となりました。重ね重ね感謝申し上げます。今後ご縁がありましたら、どうぞよろしくお願い申し上げます。
研修期間:2024.6.1~2024.6.30
1ヶ月間ホスピタル坂東での精神科研修させていただきました。日々多くの学びがありとても有意義な研修となりました。
まず興味深かったのは精神科病棟の特殊性です。措置入院など、自傷他害の恐れがあるなどで必要がある場合には本人の意志に反する場合でも要件を満たすことで強制的に入院させることができる入院方法があり、面会などの入院中の行動を制限できることが法律で定められているという点はほかの診療科にはない大きな特徴です。そして、患者さんの人権を必要以上に損なわないために入院時や入院中の手続き等についても法律で定められている点は興味深いと思いました。 また、初診の患者さんとのコミュニケーションでは、生育環境など普段の身体科での診察よりもプライベートな部分に関わる話をするので、普段より慎重に質問の仕方を工夫してより丁寧に時間をかけて行う必要があると感じました。自分の問診の仕方を改めて見つめ直す機会になったと思います。
生活における問題を抱えているケースも多く、疾患を寛解させるだけでなく患者さんの社会復帰を促進するために、行政や多職種との連携を行っていくことの重要性を改めて認識しました。
これまでも精神疾患を抱えた患者さんを見る機会はあったのですが、最終的には精神科に紹介して、その後どのようにフォローされていくのか経験がなくあまり具体的なイメージが湧きませんでした。今回の研修でそのことについて学び、紹介する際などにどのようなことが求められているか、理解が深まったと思います。
ご指導くださった先生方・スタッフの皆様方、1ヶ月間大変お世話になりました。
この研修での経験を、今後の臨床にも生かしていきたいです。
研修期間:2024.5.1~2024.5.31
ホスピタル坂東での精神科研修を通じて、精神疾患における急性期治療、維持療法を学ぶことができました。
初診の患者さんの予診を取る中で、患者さんとの密なコミュニケーションの重要性を痛感しました。患者さんの病状や生育環境等を考慮しつつ、適切な質問や共感的な態度で病歴聴取を行い、患者-医療者感の信頼関係を築き、適切な治療につなげていくことの重要性を認識しました。さらに、チームワークの重要性を実感しました。医師、看護師、臨床心理士をはじめとした多職種が連携して患者のケアを提供することが、効果的な治療に不可欠であると感じました。
また、科の特性上、患者さんの生い立ちや人間関係などの極めてデリケートな部分に介入していく必要があるため、自己決定権や機密保持の問題は常に考慮する必要がありました。今回の精神科研修を通じ、臨床現場では常に倫理的観点を意識することの重要性を再確認しました。
この研修は私にとって毎日が新しい発見の連続であり、大変貴重な経験となりました。日々の臨床実践に深く生かしていきたいと思います。1ヶ月と短い間ではありましたが、ご指導くださったスタッフの方々に深く感謝申し上げます。
研修期間:2024.5.1~2024.5.31
1ヶ月の実習の中で、外来で問診の見学や初診の患者さんの予診を取らせていただいたり、病棟での隔離・拘束患者さんの回診等、通常の内科外科のローテーションでは経験できないような経験ができ、大変興味深い実習でした。医療保護入院、措置入院、応急入院と多様な入院形態の患者さんの対応を学ぶことができ、様々な精神科疾患の患者さんと接する機会がありとても勉強になりました。
上級医の先生方、臨床心理士の方、看護師の方々、そして事務の方々皆さんとても親切で、とても有意義な実習をさせていただきました。ありがとうございました。
研修期間:2024.4.1~2024.4.30
1ヶ月間の研修で、主に精神身体合併病棟で診療に携わらせていただきました。
統合失調症などの精神疾患を有する方は、慢性的に脳内で神経炎症が生じていることを知りました。その影響もあって精神疾患を持つ方の寿命は短い傾向にあるということも教えていただき、実際に身体的な治療が難渋する症例も多く、治療の甲斐も虚しく若くして亡くなってしまう方も目の当たりにしました。精神疾患により意思の疎通が困難であることや生活の質が低下していることも多く、精神身体合併の難しさを改めて痛感しました。
その一方で、外来に通院されている方の中には、精神疾患を有していてもごく普通の生活をされている方もたくさんいることを知りました。精神疾患に対して誤解や偏見が持たれることは多くありますが、服薬の継続や定期受診など適切な治療を受けられていれば何ら普通と変わらないのだと、私自身考えを改めさせられる一面もありました。
安易に精神疾患というある種のカテゴリーに括ってしまうのではなく、多様性を尊重して1人1人と向き合っていくことが大切だと感じた一方で、精神疾患という難しい一面を有していることを理解して、苦しむ人に寄り添っていきたいと思いました。
院長先生をはじめとしたスタッフの皆様のご厚意により、精神科での研修に加え、救急対応や内視鏡室での研修も受け入れていただき、充実した生活を送ることができました。この成長を糧に、どこかでホスピタル坂東の医療者の方々や、精神疾患で苦しむ患者様に対して力になれるよう、これからも精進していきます。
研修期間:2024.2.1~2024.2.29
この度はお忙しい中1ヶ月の精神科初期研修に臨ませていただき、誠にありがとうございました。当院では精神科外来ならびに入院設備が無く、精神疾患の患者を診療する機会に乏しく、あったとしても身体疾患の治療後早期に転院ないし退院となってしまうため、非常に経験が乏しい状況でありました。
当科研修で印象的であったことは、先生方やコメディカルの方々の患者との接し方でした。
妄想や幻覚などの症状に対する支持的な対応や、背景疾患ないし知的能力の水準に合わせて患者に必要な情報を取捨選択しながらコミュニケーションを取る工夫など、これまで知識としては知っていてもあまり培ってこられなかった側面を強く意識することができました。
また、背景疾患や知的能力のために治療協力が得られにくい患者に対しても根気強く向き合い、治療に導くための動機付けを継続する姿勢がとても印象的でした。
療養型病床について実際に学ぶことができたのもとても有意義な経験でした。
現在は急性期病院に勤めておりますが、入院患者の退院経路の検討に関して、今回の研修で得た知見を役立てていきたいと感じました。
最後になりますが、1ヶ月間熱心にご教授いただき、誠にありがとうございました。今後も何かとお世話になる機会があるかと存じますが、何卒宜しくお願い申し上げます。
研修期間:2024.2.1~2024.2.29
ホスピタル坂東では、精神疾患だけでなく身体合併の患者さんも診ることができ、1ヶ月間という短い間でしたが、大変有意義な研修をさせていただきました。 研修の一環として、初診患者の外来診療にも立ち会わせでいただきましたが、これほど問診というものに時間をかけ、しっかり聞いていくといった体験はこれまでになく、非常に新鮮でかつ、とても重要であることを改めて認識することができました。また、クルズス等も数多くしていただき、各疾患や薬物療法について理解を深めることができました。今回の研修以前は、精神疾患に対して漠然としたイメージしか持つことができなかったのですが、実際には画像検査等を用いてエビデンスに基づいた診療が行われているということを知ることもできました。
本当に短い間ではありましたが、ご指導いただいた先生方、コメディカルの皆様方ありがとうございました。
研修期間:2024.1.4~2024.1.31
精神科の領域は「専門性が高いから専門の先生に任せたほうが良い」という考えが少なからずこれまであった。私は来年度から産婦人科の分野を専門とする予定である。複数の施設で産婦人科の研修を進めていくうちに、双極性障害をはじめとした精神疾患合併妊娠の症例と多く遭遇した。
また、婦人科疾患で治療を受けている患者は40代の女性が多く、好発年齢に当たるためか特に統合失調症を合併している患者も多い印象であった。専門に持つ分野でなくても、精神科は切り離せない領域であることを痛感した。先生方に産婦人科を専門とすることをお伝えしたところ、精神疾患を抱えた妊婦の周産期管理や必ず押さえなくてはならないポイントをレクチャーしていただくなど各研修医の意向に沿ったオーダーメイドの研修をさせていただいた。 また、それ以外にも、初回エピソードの統合失調症患者を担当に持った。治療導入、その後の病状の変化、薬剤による副作用の出現で方針の変更などと、1ヶ月と短期間ではあったが治療の一連の流れを学ぶことができた。
今後の診療で精神疾患を抱えた患者を受け持つときには、この1ヶ月で学んだことを振り返り、精神科の先生方と連携を取りながら最善を尽くしたいと思う。
ご指導をいただいた先生方や病院のスタッフに深く感謝を申し上げます。
研修期間:2024.1.4~2024.1.31
ホスピタル坂東で1ヶ月研修させていただきました。
短い期間でしたが、外来で予診を取ったり、医療保護入院や措置入院の指定医診察を見学したりと貴重な経験をさせていただきました。
はじめは、身体拘束をされている患者さんや隔離されている患者さんをみてただただ衝撃をうけるばかりでした。しかし、外来や日々の回診を通じて、先生方の考え方や患者さんへの接し方を学ばせていただき、すべては患者様のために行われていることであるとわかり、また適切な治療により急性期を脱し状態が安定していく過程をみることができました。
また、精神科は誤った知識や解釈に基づいて判断することで、患者さんにとって大きな不利益をもたらす分野であることを再認識することができました。
これらの学びは、実際に精神科で研修しなければ、気づくことがなかったと思います。
ご指導いただいた先生方、スタッフの皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
研修期間:2023.10.1~2023.11.30
2ヶ月間、精神科をホスピタル坂東にて研修させていただきました。
私の研修している筑波記念病院には精神科病棟がなく、普段接する精神疾患といえば軽度の認知症やせん妄、不眠症くらいのため、ホスピタル坂東での症例は全てが非常に新鮮でした。
研修では主に病棟管理や初診外来の予診を担当し、重度のうつ病や躁病、統合失調症、アルコール依存症、知的障害、認知症など多くの症例を経験させていただきました。他科では身体の器質的疾患を診断・治療することが主体であり、治療結果が画像やL/Dの数値で目に見えて分かるものでしたが、精神疾患ではそういったことがほとんど出来ないため、患者さん自身を診ることの重要性をより強く学べました。クルズスもあり、各精神疾患の解説、診察、治療を詳細に教えていただけたことで、患者さんの状態を把握して治療方針・目標を考えることが出来ました。
また、措置入院にも2度立ち会わせていただきました。いずれも統合失調症の患者さんでしたが、意思疎通が困難であり、何を言っているのか分からないような状態で入室されて来ました。こんな状態が本当に良くなるのか当初は疑問でしたが、1度目に立ち会った患者さんが1ヶ月後には笑顔でリハビリをされている様子を見、治療効果に感嘆としました。
今回の研修で精神疾患を併存している患者さんへの対応や理解を深めることが出来ました。短い期間ではありましたが、ご指導頂いた先生方、コメディカルの方々含め大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
研修期間:2023.11.1~2023.11.30
ホスピタル坂東にて1ヶ月間精神科研修をさせていただきました。 今まで学生実習の際に何名か担当させていただいたことはありましたが、研修病院には精神科病棟がなく救急搬送で受診された方の対応がメインとなっていました。
今回1ヶ月間研修をさせていただき、初診の方の予診を行ったり再診の方の外来見学をさせていただいたりしました。また、急性期・慢性期の方の入院中の経過についても学ばせていただきました。
まず、予診では疾患に結びつくような背景を伺うことが想像以上に難しく、上級医の先生方の外来を見学させていただきながら自分には何が足りなかったかを毎度学ぶことができました。また、入院当初の急性期から転院調整を行うまでの経緯がどのように行われているのか、限られた例ではありますが学ばせていただくことができました。最後に、河野先生のクルズスで学ばせていただいたことですが、非精神科医が診断基準をみて診療するだけでは届かない領域があることを強く感じた1ヶ月間でした。診断基準や薬物療法だけでは改善しえない領域が大変興味深かったです。
丁寧に御指導いただいた先生方をはじめ、病院の方々に深く感謝申し上げます。本当に有難うございました。
研修期間:2023.10.1~2023.10.31
私が所属している筑波記念病院は、精神科病棟がないため日常診療で精神疾患を持つ患者様と関わる機会がありませんでした。学生の頃もコロナ禍でまともに実習ができておらず、私にとって精神科は未知の領域でした。
今回1ヶ月の研修を通して、統合失調症の興奮状態で他害の恐れがある方やアルコール離脱症候群で見当識障害が出て暴れている方など、緊急で治療を要する患者様を数名見ることができました。初めは恐怖心もありましたが、治療経過とともに本来の人格を取戻していく様子を見て、急性期はこんなにも目に見えた治療効果が得られるのかと、とても興味が湧きました。患者様の今後の人生で鍵を握っているのは退院後の長期管理になりますが、まずはそのステップにつなげるために急性期治療がいかに大切か知ることができました。
1ヶ月とても有意義な研修ができました。ありがとうございました。
研修期間:2023.9.1~2023.9.30
ホスピタル坂東で1ヶ月間研修させていただきました。
学生の時にはCOVID-19により精神科はオンラインでの実習となってしまい、また私の所属する茨城西南医療センター病院には精神科がないため、実際に精神科病棟や精神科医による診療を見るのは初めてでした。
研修では、初診・救急対応の陪席、併存疾患への対応を含めた病棟での業務などを行いました。教科書で勉強した症状や疾患を実際に見ることができ、非常に勉強になりました。今まで研修してきた診療科と違い、明確な指標となる検査所見や身体所見はなく、人により症状も治療効果も異なるため、診断も治療選択も非常に難しい領域であると感じました。
うつ病と双極性障害など、似たような症状を呈する疾患でも治療が異なることもあり、浅い知識・経験による診断の危険性を認識しました。
将来自分は内科に進む予定ですが、精神疾患を抱える患者様に遭遇することは多々あると思うので、今回の研修で学んだことを役立てていきたいと思います。
1ヶ月と短い間でしたが、先生方、スタッフの皆様ありがとうございました。
研修期間:2023.6.1~2023.6.30
ホスピタル坂東にて一ヶ月間精神科の研修をさせていただきました。
私が所属する茨城西南医療センターで自殺企図の患者様の急性期を治療し、その後精神科病院へ転院という症例を数例経験しました。しかし、入院中のコミュニケーションのとりかたがわからなかったり、一命をとりとめた患者さんたちが今後どのように治療され、社会へと帰っていくのか想像ができていなかったりと課題を感じていました。
実際に自殺企図の患者様の診察に陪席させていただき、先生やスタッフの皆様の関わり方を拝見することで多くを学ぶことができました。
入院中や外来で血液検査や画像検査ではわからない患者さんの閉ざされた感情や、複雑に絡んだ思考を紐解いていくかのような診察が大変印象に残っています。
さらに病棟で統合失調症や認知症といった精神疾患やそれらに併発する内科疾患を経験し、講義を通してリエゾンや疾患の各論等について学びました。
人それぞれで合う薬剤の種類や容量が異なっていたり、病状改善後も退院経路がなかなか決まらなかったりと治療の難しさを実感しました。
そして精神科や他科の医師、看護師、心理士や作業療法士、言語療法士の方々等がチーム一丸となって複数の問題を抱える患者さん達に向き合っている現場を見てチーム医療の重要性を改めて感じました。
先生方やスタッフの皆様、1ヶ月と短い期間でしたがご指導いただきありがとうございました。病棟等で声をかけてくださったときは嬉しかったです。この経験や学びを活かし今後も精進してまいります。
研修期間:2023.5.1~2023.5.31
一ヶ月の精神科研修期間に様々な症例を経験することができ、大変勉強になった。
私は学生の頃、コロナの影響で精神科の実習を行うことができなかったため、精神科病棟に入るのも今回が初めてだった。
精神科病棟は一般病棟と異なり、患者さんに対して刺激になるものが何もなく、牢屋のような場所だと衝撃を受けた。
それもあってか、自殺企図で医療保護入院した方に対して、そこまで厳格に周囲の環境を整えるべきなのかと同情すら覚えた。
問診を見ていると、私にはその患者さんはそれほど抑うつ症状が強いわけでもなく、自殺願望があるようには見えなかったため更にそう感じた。しかし、実際入院してみるとその患者さんは入院後自殺を数回試みており、自殺願望は根強く積極的に治療すべき対象なのだと認識した。
自分の感覚では推し量れない部分があると感じた症例だった。
一見牢屋のように見える、あらゆるものが排除された環境は私の中では過剰と感じるものだが、精神科の患者さんにとっては本当に必要なのであろうと認識を改めた。置入院の症例も私にとってかなり印象的だった。
統合失調症があり、暴力等他害行為によって措置入院となった方だが、入院時診察では妄想は続いているものの落ち着いていた。
そのためこの患者さんがどういった条件をクリアすれば退院できるのだろうか、これからの生活環境をどのように整えればうまく社会生活を送っていけるのだろうかと、今後の方針が気になった。
一ヶ月の研修ではそこまでは見ることができないが、そういった調整が精神科の大変な仕事の一つなのだろうと感じた。
ホスピタル坂東の研修期間中、河野先生初め先生方が気を遣って指導していただき、大変ありがたかった。この経験をこれからの診療に活かしていきたい。
研修期間:2023.4.1~2023.4.30
今回の研修では、これまで茨城西南医療センターでは関わることのなかった精神疾患の診療に携わり、大変充実した研修を行うことができました。
具体的には、1ヶ月の間に後期研修医の先生と病棟業務を行い、時には内科的疾患も併存している方の検査や治療も学び、精神疾患の治療薬は人によって効き具合や副作用などの出現リスクが異なり、調整が難しいと感じました。
初診・再診の外来も見学させていただき、通院可能な方と入院加療が必要な方のどちらも関わったことで、治療の効果を実感しました。
上記以外にもデイケアの見学や診察を行ったり、上級医の先生方や心理士の方にクルズスを行っていただいたり、カンファランスでは先生方と一緒に様々な症例の診断や治療方針について検討し、大変学ぶことが多かったです。
身体疾患に比べと、精神症状は診察時に症状が出ていなければ採血結果といった数値として現れる他覚的指標が少なく、病勢の判断に難しいのではないかと思っていました。
しかし心理士の方のご厚意で実際に自分も心理検査を受けさせていただき、心理検査の結果を数値化して客観的なデータに落とし込む手段を学んだことに加え、上級医の先生の外来では症状を引き出す問診の技術を学びました。
ご指導いただいた先生方や病院スタッフの皆様に感謝申し上げます。 ありがとうございました。
研修期間:2023.3.1~2023.3.31
ホスピタル坂東での精神科研修では初診や再診、病棟診療と幅広い場面で学ばせていただきました。
私が初期研修を主に行っている西南医療センタ一病院には精神科体制がなく、特に救急搬送されて受診する薬物過量服用後の患者の対応については身体的状態が落ち着いたのちに速やかに精神科へ紹介としておりました。
そのため、退院後にどのような経過をたどっているのか全体像が見えないまま初期研修ラストの1ヶ月を迎えることとなりました。ホスピタル坂東の精神科研修では、実際に薬物過量服用歴、その他にも自殺企図の既往のある患者の再診に陪席させていただき自身が西南で診た患者の数ヶ月、数年後のイメージを掴むことができました。
加えて、もの忘れや抑うつ、不安を主訴に来院する患者の初診にも陪席させていただき、その方にある精神症状を判断する過程も見ることができ、採血データや画像データを判断することとは異なる難しさを知りました。
クルズスも精神疾患の一般論から統合失調症、気分障害、不安障害、、、と講義いただき臨床と座学の双方について学べた1ヶ月となりました。
私自身、4月以降産婦人科後期研修が開始となります。マタニティブルーや産後うつ、PMSなど、精神科診療にお力をお借りする機会も多くなるかと存じますが、その際も何卒よろしくお願い申し上げます。
研修期間:2023.2.1~2023.2.28
今回の研修では統合失調症や気分障害の方々、重度の知的障害の方など、普段の生活や診療の場ではあまり経験することのない症例の方々に接することができました。 また、当直や初診外来に同伴させていただき、措置入院等の場にも立ち会うことができました。
精神科は以前より興味があったため日常診療やカルテを沢山拝見させていただきましたが、同じ病名であっても患者様一人ひとりに対して薬の効きが違ったり、先生によって薬の使い分けがあったりと正解がはっきりしない分、治療の難しさを日々実感いたしました。
上級医・後期研修医の先生方、臨床心理士の方にクルズスを行っていただいた際も、様々な視点から教えていただけて大変勉強になりました。せん妄や気分障害の鑑別、統合失調症の治療やサポートを学んだり、簡単な性格検査と思っていたロールシャッハ・テストから読み取れることの多さや重要性を知ることができました。
また、TEG3エゴグラムで自分自身の性格診断ができたのも大変興味深かったです。
1ヶ月という短い期間でしたが、大変お世話になりました。心と体の両方から人を癒せる貴院にて学ばせて頂いた知識を、今後の診療へ役立てていきたいと思います。ありがとうございました。
研修期間:2023.1.1~2023.1.31
1ヶ月間、ホスピタル坂東にて精神科の研修をさせていただきました。実際に精神疾患の診療に携わることは今回が初めてでしたが、上級医の先生方に丁寧に教えていただき充実した研修をすることができました。
1ヶ月を通して学んだことは、治療が一筋縄ではいかないということです。外来での薬物治療で状態が安定していた方が突然医療保護入院になったり、入院中の患者さんで普段は穏やかに過ごされていると思えば次の日はまるで別人のように話をされる方がいたりと一般診療とは異なる場面を経験しました。カンファレンスでは精神疾患による症状なのか患者さんの性格なのか判断がつかないことや、治療の目標をどこにするか話し合いがあり治療の難しさを実感しました。
また、クルズスでせん妄の対応や心理検査など精神科以外の日常診療でも経験する内容を教えていただき、初診外来で初発のうつ病の症例を経験するなど大変勉強になりました。今回学んだことを今後の診療に役立てていきたいと思います。
短い間でしたが、先生方をはじめスタッフの皆様には大変お世話になりました。1ヶ月間ありがとうございました。
研修期間:2022.12.1~2022.12.31
1ヶ月間、心の診療科で研修させていただきました。今回の研修をとおして、一般診療科では経験することない重度の統合失調症や発達障害などの様々な精神疾患を経験することができました。研修内容は主に病棟管理や外来初診に立ち会わせていただいたりしました。また、何度か措置入院時の診察にも立ち会わせていただき、精神科以外では経験することがない診察を経験することができました。精神科以外での研修では身体疾患の方が中心だったので、精神疾患の方に対する対応や診察から診断の流れ、治療方法について学ぶことができたので、貴重な経験になりました。臨床の他には週に一回程度、先生のクルズスや心理士のクルズスもあり、大変勉強になりました。特に、今までの研修では心理士の方にMMSEやHDSを依頼することはあったのですが直接お話をする機会はなかったのでとても貴重だったと思います。
最後に心の診療科の先生方をはじめスタッフの方々には、1ヶ月という短い研修でしたが、大変お世話になりました。お忙しい中ご指導していただきまして本当にありがとうございました。
研修期間:2022.11.1~2022.11.30
ホスピタル坂東病院にて、1ヶ月間、精神科の研修をさせていただきました。
当院の研修では、精神疾患の急性期・慢性期のどちらの患者さんも入院しており、その管理について勉強させていただきました。
その中で、薬物療法で良くなる方もいれば、長期にわたり入院が必要になる方もいるなど、精神科診療の難しさや学問的な面白さに触れられたと思いました。
また、上級医の先生方には、レクチャーだけでなく、せん妄や不隠状態の治療、精神薬理についてなど、より臨床に沿った治療方法について教えていただく機会を設けていただき、とても充実した研修になりました。
茨城西南医療センター病院では精神科疾患を診る機会は少なかったですが、今回集中的に精神疾患を経験できたことを自信に持ち、当院で研修し学んだことを踏まえて、今後の診療に活かしていきたいと思います。
大変短い期間ではございましたが、上級医の先生方、看護師、心理士の方々、秘書の方々には改めて感謝申し上げます。
ありがとうございました。
研修期間:2022.9.1~2022.10.31
ホスピタル坂東にて、精神科の研修を2ヶ月行いました。
この期間で一番身にしみたのは、いままで患者さんの、せん妄やうつ病にきちんと向き合えていなかったという事実です。
急性期病棟では、メインの疾患の治療に集中し、見逃されていることがありますし、その結果、本疾患の治療がうまく行かない、ということがあるのではないかと思います。
こちらで研修を行い、外来、病棟で患者さんを担当したことや、上級医の先生方にレクチャーをしていただき、うつ病や、せん妄、統合失調症など学びました。
今後はまず、急性期病棟で患者さんの意識変容、抑うつ傾向があるときなど、うつ病やせん妄を鑑別にあげることから始めたいと思います。
また、終末期の患者さんの抑うつ傾向への寄り添い方など、学んでいきたいです。
短い期間ではありましたが、ご指導いただいた先生方をはじめスタッフの皆様には大変お世話になり、充実した1ヶ月間を過ごすことができました。本当にありがとうございました。
研修期間:2022.10.1~2022.10.31
1ヶ月間、ホスピタル坂東の心の診療科で研修させていただきました。
精神疾患については、普段から経験する機会が少なかったため、外来や病棟での数々の症例は、自分にとって非常に新鮮でした。
精神疾患に関する特有の検査や画像の見方、鑑別疾患など、他の機会では学ぶことの難しい内容を数多く勉強でき、とても貴重な経験となりました。
また、アルコール依存症やせん妄など、他科でも経験してきた症例について、より適切な対応方法を学習することができました。
これまでの自分の対応で不十分だった点を省みて、今後の診療に生かしていく所存です。
お世話になった先生方、看護師の方々、心理士の方々、秘書の方々、本当にありがとうございました。
研修期間:2022.9.1~2022.9.30
ホスピタル坂東心の診療科で1ヶ月間研修させていただきました。 特に印象に残ったのが初診外来で、患者や家族から話を聴取して身体所見や検査所見と併せて、この症状はこうかもしれない、あの疾患なら典型的にはこう行動するだろうという鑑別疾患の検討はとても勉強になりました。
この1ヶ月間で、精神科患者の普段の様子や症状が悪化した時など様々な場面を経験することができ、先生方から多くのことを教えていただきました。大変お世話になりました。
研修期間:2022.8.1~2022.8.31
心の診療科の研修を終えて初めての精神疾患の患者様の初診、診断、入院、回診、治療、退院までの一連の診療過程を学ばせていただきました。
後期研修医の先生方とともに、受け持ち患者様を回診させていただき、薬物療法やOTなどを含め治療計画と治療に参加せていただき、内科や外科とは違う側面が多く、大変興味深いものでした。河野先生や佐藤先生と後期研修医の先生方の初期対応や初診を見学、担当させていただき、精神科で経験できる医療保護入院への過程を観ることができ、大変勉強になりました。
また、カンファレンスにて新規入院患者様のプレゼンをさせていただき、精神科で必要な入院サマリーの記入や情報収集のポイント、評価と治療プランに対して、皆様から御指導、御助言をいただき、さらに、河野先生の講義でも、精神科のcommon diseasesを教わることができ、今まで自分が理解不足な箇所や臨牀現場での診療や診断のポイントを知ることが出来ました。
最後に、久永先生はじめ心の診療科の先生方には、短い期間でしたが、大変充実した一ヶ月間を過ごせることが出来ました。本当にありがとうございました。
研修期間:2022.7.1~2022.7.31
1ヶ月間、ホスピタル坂東で研修させていただきました。
今回の研修では普段はあまり経験しない重度の統合失調症や発達障害、気分障害、依存症など多くの疾患に触れることができました。精神科での研修は将来、内科を目指している自分にとって非常に充実したものになりました。これから精神症状を訴える患者さんを対応しなければいけない場面が多く訪れると思います。その際にはここで学んだことを生かしていきたいと思います。
1ヶ月という短い期間ではありましたが上級医の先生方をはじめ専攻医の先生方には大変お世話になりました。今回学んだこと糧に今後の研修に励んでいきたいと思います。
研修期間:2022.6.1~2022.6.30
ホスピタル坂東では外来、病棟での研修やクルズス等で学びを深めた。外来ではうつ病+アルコール中毒の自殺未遂の方が印象的であった。数時間前に自殺企図があり実際行為に及んだのに外来で見ていると自殺企図がないように思えた。うつ病の方の自殺に至る経緯や医療保護入院を学ぶことができた。
専攻医の先生方には病棟を案内していただきどのような人が拘束、隔離されているかを間の当たりにした。自分が思っていた以上にコミュニケーションが成立せず、スムーズに問診、傾聴する先生方に感嘆した。
河野先生のクルズスではせん妄や統合失調症の病態、治療等を教えていただきどの科に行っても必要な知識を得ることができた。そのほか臨床心理士の方からのクルズスや生活支援センターの見学等もでき、精神科における他職種や院外施設との関わりを学ぶこともできた。
将来自分は外傷の分野に進もうと思っており、精神疾患を抱えている方の自傷行為や自殺企図での外傷とは必ず出会うが治療や退院調整の際にこの1ヶ月を振り返りたいと思う。
河野先生、専攻医の先生方をはじめとしてご指導いただきました先生方に深く感謝申し上げます。
研修期間:2022.6.1~2022.6.30
6月1日から30日までの1ヶ月間、ホスピタル坂東にて精神科の研修を行わせていただきました。それまで精神疾患というと、あまりいい印象はありませんでした。この病院での研修を通して精神科疾患がどのような経緯をたどっていくのかを経験することができました。主にうつ病の患者様を中心にみさせていただきましたが、治療がきちんと効いていく姿をみることができ、また治療には時間がかかることもよく知ることができました。オリエンテーションで河野先生より「時間は精神疾患の治療の1つ」とおっしゃっていただきましたがまさにそのとおりだと感じました。
また治らないものもあるということも大変勉強になりました。うつ病の患者様をみていましたが、抑うつ気分などの症状は改善がありましたが、罪業妄想など妄想に関しては治りがいまいちでした。これももしかしたら時間が解決してくれるのかもしれませんが治療の難しさを実感しました。
また性格の問題も強く感じました。カンファレンスで入院患者に関して話し合うことがありましたが、病気なのか、性格なのかの判断に難しさを感じました。そして性格による社会的不都合に対してどう治療・介入していくのかに関しても大変難しさを感じました。患者様は困っていらっしゃることは事実ですが医者としての限界を感じた場面でもありました。
これらが、私が精神科研修を通して感じたことです。今まで他科でみてきた患者様は治療不十分であった部分が強かったのではないか、きちんと精神科に繋げる必要があったのではないかと感じる部分が多々あり、知識不足を反省するばかりです。
今回の研修で経験し感じたことを今後の診療に繋げていけるよう精進して行きたいです。
研修期間:2022.5.1~2022.5.31
研修医1年目の3月に筑波大学附属病院で1ヶ月間精神科を回らせていただいていて、今回で2回目の精神科研修となりました。
大学病院では、うつ病に対する電気けいれん療法に立ち会ったり、神経性食欲不振症に対して低体重プログラムに則り栄養管理などを行っていました。こちらの病院では大学では診られなかった統合失調症や依存症、知的障害の患者さんを診ることができました。それらの疾患の治療方法はそれぞれ違い、疾患に応じた治療方法を学ぶことができました。夜間せん妄や不眠に対する治療は今後どの診療科においても使う知識であるため、今回学ぶことができて良かったです。
初診患者の外来診療に立ち会わせていただいた際には、上級医の先生とディスカッションを行い、考えられる疾患の鑑別を挙げ、何の検査が必要か、どうすれば診断できるかについて話し合いました。ディスカッションを通して、挙げるべき疾患や何を問診で聞かなければならなかったかなどフィードバックがあり勉強になりました。
特に印象に残ったことは「患者さんがそもそも病気なのか?」という観点です。ある患者さんが、「彼氏から何か変だから病院に行ったほうがいい」と言われて来院しました。昔から物忘れは多い方で、読み書きが苦手だと言います。職業は13年程続けており職場では特に問題無く過ごしていました。最初鑑別としてはADHDしか挙がりませんでした。しかし、私の周りにも物忘れが多い人や計算が苦手な人がいましたし、この患者さんは日常生活では特に支障をきたしているわけではなかったため、そもそも病気ではない可能性があることに気づきました。また、他の診療科では血液検査や心電図、画像検査によってほとんどの病気を診断できますが、精神科では客観的にみて明らかな病気が少ないため、診断をつけるために丁寧な問診と身体診察が欠かせないということに気づきました。他の診療科ではあまり重視されなかったSOAPのSが一番重要であるのが面白いと思いました。
こちらの病院には大学の同期の先生や筑波記念病院でお世話になった先生、筑波大学でお世話になった先生もいらっしゃり、大変過ごしやすい環境で研修することができました。空いた時間には上級医の先生からクルズスを開いていただき、精神科の基本的な知識を教えていただきました。
1ヶ月という短い間でしたが、貴重な時間となりました。ありがとうございました。
研修期間:2017.7.1~2017.7.31
筑波大学附属病院初期研修医プログラムで2017/7/1~2017/7/31の1ヶ月間、ホスピタル坂東で精神科研修をさせていただきました。
当院は一般診療科では経験することができない、様々な精神疾患を経験することができます。また、身体疾患を合併した患者様も積極的に受け入れているため、幅広い症例を経験することができました。
研修内容は主に、病棟診察や外来診察の陪席、初診患者さんの予診を取らせて頂いたりしました。また、ECTのお手伝いや、措置診察に立ち会わせていただき、精神科以外では行わない処置や診察を経験することができました。また、週一回のクルズスは1時間たっぷり使ってマンツーマンでレクチャーして頂きました。
これまでは身体疾患の診察や治療が中心であり、精神疾患の患者さんは診ることがあまりなく、患者さんに対する対応や薬物治療、MRI、CTの画像診断は、今後の診療に大いに活かせると感じました。
1ヶ月と短い期間の研修でしたが、大変貴重な経験となりました。院長はじめ、スタッフの方々には大変お世話になりました。お忙しい中、ご指導していただき本当に有難うございました。
研修期間:2017.2.16~2016.3.31
私は、2017年2月16日~3月31日までの1ヶ月半、ホスピタル坂東にて精神科研修をさせていただきました。
これまでの研修の中で、精神科が関わる領域として過量内服は経験したことがありましたが、 実際に気分障害や統合失調症、認知症の方を診療する機会に乏しかったため、精神科研修を始める前はとても緊張していました。 入院患者さんの日々の回診や外来初診患者さんの予診などをさせていただき、これ程までに個人の生活史に立ち入って話を聞くものなのかということに驚きました。 しかし、上級医の先生に「精神科は、検査データとして診断しづらい領域だから、患者さん・家族の言葉が大切」というご指導をいただき、すっきりと納得がいきました。
また、この研修期間中に感じたことは“睡眠”の重要性でした。気持ちが落ち着かない、浮かないという方にお話を伺うと、安定して睡眠が取れていない方が多く、 適切に薬を用いて睡眠を取っていただくと状態が改善する方が多くいました。薬の使い方を学ばせていただけたことはとても貴重な経験でした。
気分障害、統合失調症、非定型精神病、認知症(Alzheimer型、レビー小体型、脳血管性)と精神科特有のものは一通り経験させていただき、 それに加えて認知症の方の肺炎や尿路感染症、栄養管理、呼吸器管理など内科的介入も学ばせていただきました。 気管挿管、CVカテーテル挿入、胸腔ドレーン挿入などの手技も経験させていただきました。
外来陪席では、一人ひとりの患者さんについて診断・治療の説明をしていただき、研修中に様々な先生から講義もしていただきました。 実際に経験してから講義を受けると、より現実味を持って理解することができました。
1ヶ月半という短い期間ではありましたが、親切にご指導してくださった先生方や温かく迎えてくださった看護師の方々の御蔭で非常に濃密な研修をさせていただきました。 今後、医師として働いていく上での得難い経験となりました。本当に有り難うございました。
研修期間:2016.6.1~2016.6.30
筑波大学附属病院初期研修医のプログラムで2016/6/1~6/30の1ヶ月間、ホスピタル坂東で精神科研修をさせていただきました。
病院の特色として、精神科以外に身体科として他の診療科も充実しているため身体合併症のある精神患者さんの受け入れも行っていることが挙げられます。 そのため、精神と身体の双方を研修することができました。 例えば他の診療科の先生のご指導の下、CVカテーテル挿入などさせていただきました。 初期研修中では貴重な経験であるため、とても勉強になりました。
精神科では、精神科研修に必要な疾患(気分障害、統合失調症、認知症)はかなりの症例数が揃っているため、 急性期から慢性期まで1つの疾患でも様々な病態を経験することができました。 精神科として救急の受け入れも行っているので、治療前のリアルな症状(妄想、幻覚など)も体験することができました。 教科書に記載されている精神疾患の症状は難しい名称が多く(連合弛緩、考想伝播など)、なかなか実際の病態とのイメージが結びつきにくかったのですが、 症状を実際に目の当りにすることによって各精神疾患の特徴を感覚として掴むことができました。 また、精神科の先生や心理士の方から勉強会をしていただけたので、基礎的なことから治療的なことまで学ぶこともできました。
1ヶ月間という短い期間ではありましたが親切な先生方やスタッフの方々の下、のびのびと研修させていただき、非常に有意義な時間となりました。 この経験は自分の医師生活の中で貴重な糧になると思います。ご指導していただいた先生方、スタッフの方々、本当にありがとうございました。
研修期間:2015.8.4~2015.10.31
3ヶ月間お世話になりました。
初めての市中病院ということで、始めは緊張しましたが田中先生や先輩先生方が暖かく迎えてくださり、充実した研修を送ることができました。
ホスピタル坂東は精神科はじめ、内科・外科など広く診療科があり患者さんを幅広い視点から診ることができました。 また外来・救急診療もactiveで急性期疾患に触れることもできました。私自身は将来、精神科の道に進む予定なので、大変勉強になる3ヶ月間でした。
また病棟では腰椎穿刺やCVカテーテルなどの手技も経験でき、内科的診療の勉強もできるので精神科以外の科を志望する初期研修医にも 充実した研修ができる病院だと思いました。また先輩先生方は教育的で、クルズスもあり実践的な勉強ができたと思います。
この経験を活かして後期研修につなげていきたいと思います。最後になりましたが先生方はじめ、看護師、コメディカルの方々には 大変お世話になりました。ありがとうございました。
研修期間:2015.8.3~2015.9.30
初期研修1年目後半に西南医療センターで救急科・内科研修を行っている際、ホスピタル坂東かかりつけの患者さんを診ることが多く、 精神科を研修させていただく時には、ぜひホスピタル坂東でお願いしようと考えていました。また将来内科に進もうと考えている自分にとって、 内科も診られる精神科というのは大変魅力的でした。
まず外来ですが、週3回外来に同席させていただき、気分障害、統合失調症、不安性障害、認知症など様々な症例を診ることができました。 状態の悪い患者さんへの薬剤変更では、薬剤自体がどのような作用を持ち、どのような効果を狙って処方しているのか勉強になりました。 このことは今後内科に進んで、患者さんの全体把握する上で有益なものになっていくだろうと考えています。
次に病棟ですが、今回身体合併症病棟で働かせていただきました。 精神疾患に対する薬剤の副作用で起こる麻痺性イレウスの管理や悪性症候群への対応など、他院ではあまり経験できないことを学ばせて頂きました。 また肺炎や尿路感染などの疾患に対しては、治療方針について今まで学んできたことを指導医とディスカッションし、 治療方針を決定し行っていくことの難しさを学びました。
クルズスや勉強会では精神科専門医の先生方からだけでなく、臨床心理士の方からもご指導いただき、多方面から患者さんを診ていく大切さなど、 チーム医療についても学ばせて頂きました。
2ヶ月と短い間でしたが、大変お世話になりました。今回経験したことや学んだことをこれからの糧にして励んでいきたいと思います。
研修期間:2015.1.1~2015.3.31
感想文をとのことでしたが、これから研修先の施設を選ぼうとされている先生方の参考になればと思い、研修内容について私の視線から書かせていただこうと思います。
私が当院で研修させていただいた時期は2年目の1月~3月、つまり研修最後の3ヶ月でした。精神科と地域医療を兼ねた研修として選択させていただきました。
端的に言いますと、この時期に当院での研修を選択して非常に良かったと思います。
これから研修カリキュラムを検討されている先生方にも当院での研修をお勧めします。
具体的には、精神科の必修疾患(気分障害、統合失調症、認知症)はもちろんのこと、当院では身体疾患が合併した方の入院も受け入れているため、幅広い症例を経験できる点です。
私がいた期間には、慢性硬膜下血腫の開頭血腫除去術(認知症)、肺炎による全身状態悪化に対してCV挿入(認知症)、腎不全による浮腫(うつ病)、イレウスに伴う精神症状の急性増悪(統合失調症)などがありました。
研修レポートに追われていた私は、必修症例の足りない部分を補う形で関わらせていただきましたが、そうでなくても、特定の科に興味をお持ちの先生は、精神疾患を合併している症例として貴重な経験を積むことができると思います。
精神科の中で幅広く経験したい場合は、アルコール依存症、パーソナリティ障害、発達障害なども経験することができます。
また、時間的な面でも余裕が確保されており、私にとっては、レポートや引っ越し等で何かと忙しい研修終了間際の時期にはたいへん助かりました。
当直は週1回ほど行い、自分でできる限りのことはやらせていただけました。
対応に困った時というのは私の時はほとんどありませんでしたが、もしあったとしても、指導医が待機しているため安心です。
院長先生をはじめとして指導医の先生方は、研修医がどのような形の研修を求めているかということを非常に気にかけてくださっており、希望を伝えれば研修内容に反映していただけます。
最後に感想ですが、病気だけでなく患者の気持ちにも向き合うという基本的な姿勢を見つめ直すことができました。当院で初期研修を締めくくることができ、たいへん嬉しく思います。
研修期間:2014.12.1~2014.12.31
ホスピタル坂東では、精神疾患のみならず、身体合併症の診察も行うことができました。 精神疾患は、一般病院の急性期病棟ではほとんど治療介入されることはなく、また精神科病院では重症の身体合併症は診療されないため、 精神疾患と身体疾患の両方をみることができてよかったと思います。
また、これまで研修してきた病院では、身体疾患を診ることが中心であったため、患者さんの精神的な側面に焦点をあてて診察することがありませんでした。 そのため、患者さんに対する受け答えや患者さんの悩みにどう答えるかなど、精神科の先生方の対応法はとても勉強になりました。
1ヶ月という短い間でしたが、精神科を学ばせていただいたことは貴重な経験になりましたし、忘れないようにしたいです。
大変お世話になってどうもありがとうございました。
研修期間:2014.04.1~2014.04.30
医師になって最初の1年間が終わり、初期研修の後半がここホスピタル坂東での精神科で始まりました。 過去1年、救急外来などで精神疾患を持つ患者を診る事はありましたが、1ヶ月という期間、継続して精神科病棟の患者を持つことは初めてであり、 接し方から症状の見方、治療方法など全てにおいて深く考えさせられることが沢山ありました。
気分障害、統合失調症、不安性障害、認知症の方など、多岐にわたる症例の担当医として付かせて頂き、実臨床を通じて多くを学ぶことが出来ました。 外来では予診を取ることで、問診の際の重要なポイントや、画像・心理検査などの結果と照らしあわせ、多角度から診断するプロセスを学ぶ良い経験となりました。 教科書のような典型的な症状を訴え、治療が奏効する急性期の症例もあれば、合併症などを伴い症状が複雑化している慢性期の症例もあり、臨床の難しさを再認識しました。 精神科疾患の大きな違いとして、自身の病識が欠如し、また身体の不調を自ら訴えることができない方が多いことが挙げられると思います。 そういった方々や家族への接し方、治療にあたり念頭に置くべき合併症、副作用など、なかなか教科書のみでは学ぶことができない事柄についても、 専門医である先生方から熱心に指導していただけたことは、とても貴重な経験になったと感じております。 ホスピタル坂東では、合併症が多数存在する方や全身状態不良の方など、他院では内科の先生が診る様な症例も精神科が受け持つため、 必然的に他院の精神科では行わない手技を行う機会が増えます。 そういった手技を実際に行わせて頂けたのも初期研修医である自分にとって大変有意義でした。 臨床の他にも、クルズスや勉強会など、数多く学ぶ機会を与えて頂きました。 先生方のクルズスは勿論のこと、ソーシャルワーカーの方など普段あまりお話を伺う機会のない職種の方々からの講義も貴重でした。
1ヶ月という短期間の中で、これだけ密度の濃い研修を行え、とてもありがたく思っています。 忙しい中、暖かく迎え入れ、指導に時間を割いて下さった田中院長先生をはじめとする職員の皆様には感謝の念が絶えません。 今後、今回学んだことを糧に、医師として更に励んでいきたいと思います。
研修期間:2012.06.1~2012.06.30
心の診療科で1ヶ月の研修をさせていただき,今までとは一味違う様々な経験を積んで成長できた思える1ヶ月となったと感じています。 これにはホスピタル坂東で研修できたことが大きいと思います。私がホスピタル坂東で研修してよかったと思えるのは以下の3つの理由があります。
1つは指導してくださる先生に恵まれていること、2つ目は医師だけでなくコメディカルの方にも恵まれていること、 そして3つ目は電子カルテが整備されていることです。
1つ目についてですが,先生方がなにかと声をかけてくださりとても丁寧に指導してくださる環境がありました。 今まで内科を中心に研修してきた自分にとって精神科という今まで経験した科とは少し異なる科で最初は右も左もわかりませんでしたが、 基本的なところから自分で治療方針を考えるようなところまで指導していただきました。
2点目について、数ヶ月で短い期間で様々な病院をまわる研修医にとって環境に馴染めるかどうかは有意義な研修ができるかを左右する大きな要素です。 ホスピタル坂東では看護師、心理士、ワーカーの方々など、初日からあたたかく接してくださりとてもうれしかったのを覚えています。
3点目は電子カルテが整備されていることです。病院によって診療記録は様々なかたちで保存されています。 電子カルテが整備されているホスピタル坂東では診療記録を電子カルテでみることができます。 病歴の長い患者さんも多くいる精神科でそれまでの経過を電子カルテによって容易に閲覧することができる環境は研修環境としては恵まれていると思います。
1ヶ月という短い時間でしたが,恵まれた環境で充実した研修ができました。
懇切丁寧に指導してくださった先生方をはじめ病院のすべてのスタッフに感謝したいと思います。 ここでの経験をこれからの診療に活かして、より患者さんのためになれる医師になれるよう努力していきたいと思います。
どうもありがとうございました。
研修期間:2012.04.1~2012.05.31
精神科というのは、身体所見や検査データに重きを置かれがちな他の多くの科と比較して、 患者さんとの会話内容・仕草・表情といったところをどれだけ深く読み取ることができるかという部分が重要ではないかと思います。
その特殊性から、患者さんとの関わり方や治療内容に関して、難しいという先入観を持ってしまいがちですし、 実際に私も内科研修中に向精神病薬を処方されている患者さんの診療にあたる際はかなり悩まされた記憶があります。
しかし、近頃の困難な社会情勢や、メンタルヘルスケアが多く注目を集める世の中において、 今後も気分障害をはじめとする精神科受診患者数が減ることは無いものと思われますし、自分が将来どの診療科に進むにせよ、決して縁の切れる分野ではないでしょう。
ですから自分にとって精神科が身近に思えるようになればという考えもあり、 2か月という期間を精神科研修に充てようと希望させていただきました。
研修期間中は精神科急性期病棟を担当させていただき、 気分障害・統合失調症・パーソナリティ障害・アルコール依存症・小児精神と多岐にわたる疾患を診ることができました。
精神科は治療に時間を要するという特徴もありますが、 その中でも多くの患者さんで入院初期から退院までの流れを追うことができたということがとても良い体験であったと思います。
精神科治療に求められる根気強さ、各種薬剤の特徴や投薬治療の限界、認知行動療法の存在やその難しさ、 そしてタイミングよくECTも数多く経験できるなど、得られたものは非常に多かったと感じています。
そして退院までの治療計画を、もちろん多くの部分を指導医の先生方に助けていただいた上ではありますが、 自らマネージメントすることができたという点が、自分の意識を高めさせてくれる大きな糧になりました。
今回の研修で手に入れたものは、精神科全体から見ればごく一握り程度のものに過ぎないでしょうし、 日進月歩の医学においてこれからどんどん塗り替えられていくものかもしれません。
しかし、自分がどの道に進むにしろ、どこかできっと役に立つ経験ができたと思いますし、 むしろ積極的に生かしていきたいと思うような研修生活を送ることができました。
最後に、2か月間、精神科研修医として、ホスピタル坂東病院で働くことを快く受け入れていただいた職員の皆様、本当にありがとうございました。
研修期間:2011.10.1~2011.11.30
将来どの診療科に進むにしろ、救急外来や病棟で必ず精神症状を訴える患者さんを診る機会があります。 そんなとき、プロの精神科医がどのような見立てで診断・治療を行っていくのか学びたくて、2ヶ月間の精神科研修を希望しました。
主に病棟(精神急性期病棟および身体合併症病棟)、初診外来で研修を行いました。
病棟では主に統合失調症、気分障害、人格障害、身体表現性障害、発達障害、精神発達遅滞といった主要な精神疾患の方を、 主治医とともに担当医として診療しました。 患者さんの訴えは多種多様で、当初は問診するだけで精一杯でした。 しかし先輩医師の捉え方を通して実践を重ねたところ、次第にある程度ですが専門的な用語で症状を記述できるようになりました。 また、初診外来でも精神科の初診患者に対して聞く必要のある一通りの問診はこなせるようになりました。
当院では内科的合併症を持った患者さんの入院診療を積極的に行っており、 精神疾患だけでなく一般内科・外科の診療も同時に経験することができました。 これまでの研修で学んできたことを生かし、積極的に診療に参加できたと思います。
今後、様々な精神症状に出会う機会があると思いますが、今回の研修で得た知識と経験を生かし、 医師として恥ずかしくない対応をとれたらと考えています。 先生方を始め、その他コメディカルの方々、2ヶ月間どうもありがとうございました。
研修期間:2011.6.1~2011.6.30
精神科研修で最も為になったことは何か。
それは会話の重みを学んだことであると思う。
精神科では治療の全てが会話から始まる。
正常でない状態の患者は想定外である、様々な訴えをするものだが、 その中から適切な情報を引き出し、それに引きずられることなく整理していくテクニック。 同時に、患者の細かな動作にも気を配る様子は、診察の理想形とも言えるだろう。諸先生方の外来はとても勉強になった。
そうして引き出した情報は診断に直結し、治療方針を決定する重要なファクターとなる。 症状に応じた薬を開始すれば、日々の会話を通じてその効果を判定していく。 更にはその会話自体が治療ともなるのだ。
精神科の病変は目に見えないことも少なくないが、 その診断・治療にも目に見えない「言葉」が深く関わっているのだと思うと少し不思議な気持ちになった。 確かに、目に見えないものが悪影響を及ぼすならば、目に見えないもので好転しうるというのが道理であるか。
もう一つ、薬についてはかなり難渋した。 他科研修中に抗精神病薬を調節することはなく、未知の分野であった。 そのため患者の飲んでいる薬が何なのか、それを調べるところから研修が始まった。 いまだに理解しきれない部分が多々あるが、どんな症状に対してどんな薬を使っているのか、 又はその薬に何を期待しているのか、それを理解できたことだけでも有意義であったと思う。 それらを分かりやすく根気よく教えてくださった染谷先生や菅野先生には心より感謝しています。
最後に、1ヶ月という短い間であったが、様々な形でサポートしてくれたコメディカルの方々に感謝の意を示し、私の感想文とする。
研修期間:2010.4.1~2011.5.31
・主に4階の精神科急性期病棟で、研修をさせて頂きました。
・2ヶ月という短い期間でしたが、先生方をはじめ病院スタッフの皆様には本当にお世話になり、楽しくかつ勉強になる研修ができました。 本当にありがとうございました。
外来の予診、病棟、当直、クルズス、集団精神療法と研修の内容は盛りだくさんでした。 これまでの初期研修医とは違い、精神科急性期病棟を主に研修させて頂き、 統合失調症や気分障害、アルコール依存症など様々な精神科的疾患を経験できました。
・沢山、感想はあるのですが、きりがなくなるので、精神療法に絞って書かせていただきます。 はじめは、何の本で勉強したらいいか、そもそも患者さんとどう会話したらいいのかということも分からずに四苦八苦していましたが、 先生方の問診を見聞きし、真似していく内に、緊張感が取れ、最低限の問診は何とかできるようになったのではないかと思います。 次は、どうしたら「ため」になる会話ができるか、つまり精神療法となりうる会話となるのかが自分の中での課題でした。 マニュアルや本を読んでも理解が難しい認知行動療法など、丁寧に教えて頂いたりして、何度か実践で試し、失敗も多くする中で、 精神療法の表面を撫でることぐらいはできたといいなと願っております。 また、集団精神療法も経験させて頂いて、心理士の先生にも色々教えて頂きました。 精神療法は、時間もお金もかかるけれども、薬だけでは改善しえない例も改善する可能性があり、 内科ばかりを研修してきた私には気付かされるものがありました。 今回勉強させていただいたことを今後の医師人生に生かしていけたらと思います。
・最後に、お世話になった先生方、心理士の先生方、ケースワーカーの方々、病棟スタッフの方、外来スタッフの方へ。 ご迷惑も沢山かけてしまったと思いますが、楽しかったです。 心より感謝致します。
研修期間:2010.2.1~2011.3.31
まず始めにこの2ヶ月間、疾患の捉え方、技術、患者さん方への接し方を深く学ぶ本当に多くの機会を与えていただいたことに対して田中院長先生を始めとする先生方、 コメディカルの方々、なにより患者さんたちに心から感謝しています。
あっという間に過ぎた2ヶ月間でした。これまで臨床研修医として多くの施設で多くの患者さんと出会って経験したことを、 研修医として最後の2ヶ月となるホスピタル坂東で「実践」することを目標に取り組みました。 しかし、実際には考えた診断、考えた治療には常にさらに大きな課題が生まれるという毎日の連続でした。 くじけそうになるようなケースも少なからずありましたが、田中院長先生、倉部先生の諦めない姿勢に勇気付けられ、 コメディカルの献身的なサポートをみて私も頑張ろうという意欲が沸きました。 私が担当した多くの患者さんは意思疎通に難渋する方々でした。 訴えが聞き取れず客観的な所見を頼りにすることが多く、そこから様々な推敲を重ねる努力の必要性を感じるとともに、 患者さんの訴えに耳を最大限傾けることの重要性も痛感しました。 ベッドサイドに足繁く通うことで笑顔を見せてくれたり、「ありがとう」と話してくれたりと喜びを感じることもありました。
また、患者さんの多くは退院後の生活環境として施設入所となる方もあり、 ご家族や病棟、ケアマネージャーなどのスタッフの意見を聞きながらまとめていくという作業もこれまでよりも求められました。 その中で、老々介護や仕事があり家庭での手厚い介護ができないというご家族の希望と長期入院や入院適応の問題で強く悩まされたことも印象的でした。
折にも東日本大震災が発生した3月でした。病棟の一部が損壊してスタッフみんなで協力して患者さんの搬送や食事の配膳を行ったことなど、 スタッフみんなの力で医療を行っていると実感する機会となりました。 ライフラインの確保や、保健所との連絡などでご尽力いただいた事務スタッフの方々にも本当に感謝しています。
さて、私は来年度より地元である宮崎大学病院に入局することとなっていますが、 このような不安定な状況にも関わらず、準備期間としての休暇を快くお許しいただいた田中先生、倉部先生、同期の小島先生に感謝しています。 ホスピタル坂東で学んだことをこれから長い医療者としての人生に大きく生かせるように努力を続けていきたいと思っています。 本当にありがとうございました。
研修期間:2011.2.1~2011.3.31
2ヶ月間、合併症病棟や外来を中心に研修させていただきました。
合併症病棟では、幅広い分野にわたる様々な疾患についての理解が必要であり、大変勉強になりました。又、診療における各種手技を自分で実際に行なうことができました。
外来では、主に初診患者さんの予診と、本診の見学をさせていただきましたが、精神科における診察のポイントそ教えて頂き、これから患者さんの接する際に何に気をつけるとよいかが分かりました。
そして何より、先生方や看護師さん、リハビリや検査科、薬剤師さん、事務の方達がいつでも優しく助けて下さったおかげで、楽しく研修することができました。
本当に、ありがとうございます。
研修期間:2010.12.1~2011.1.31
ホスピタル坂東で研修を行うと「一皮むける」経験ができると伺っており、非常に楽しみにしていましたが、前評判以上の充実した研修を行うことができました。
田中院長からの研修オリエンテーションの際には、「この病院の特色として、体を中心に診る一般病院と心を中心に診る精神科病院の双方に適応できないグレーゾーンの患者さんを診ることができる」とのお言葉を受け、その意味を確認するとともに、この病院の素晴しさを実感することができました。
例え精神疾患を基盤として疎通が困難である患者さんでも、対面した時の雰囲気・言動・行動の些細な変化が全身状態の変化と連動していることを少しでも感じることができたのが、最も大切な経験の一つとなったとともに、これからの研修でも活かしていきたいと思っています。
最後になりましたが、多くの先生方、スタッフ、患者さんに支えられ、非常に良い雰囲気で充実した研修を行うことができ、本当に感謝しています。ありがとうございました。
研修期間:2010.12.1~2011.1.31
主に合併症病棟と外来診察でお世話になりました。
合併症病棟では、これまでの知識や経験を総動員して治療に臨みましたが、「応用問題」ばかりで、なかなか思うように治療がいかず、落ち込むこともしばしばでした。
しかし、これまでの研修とは異なり、アセスメントを自分なりにして治療を組み立てるという姿勢で病棟業務にあたることで、主体的に患者さんと向き合うことができました。特に他科コンサルトの際に、切実に専門家の意見に聞きいる自分に気がつき、これは今までの自分とは違うな、と実感しました。
患者さんの具合が思わしくないときもありましたが、どんなときでも院長先生、倉部先生をはじめ病棟の先生方は快く相談に乗ってくださり、力を貸してくださりました。逆に、このような確実な信頼できる後ろ盾がなければ、のびのびと主体的な研修はできず、不安で押しつぶされてしまったであろうと思います。心から感謝申し上げます。
また、病棟・外来・リハビリ・検査・薬剤などで医療スタッフの方々の暖かさにとても救われました。検査で無理を聞いていただいたり、薬剤で丁寧に教えていただいたり、オリジナルのリハビリ相談にのってくださったりと、本当にお世話になりました。足を使って交渉したことで、一人の患者さんに関わる専門家の多さを痛感しました。ありがとうございました。
4月からは県内で後期研修医として小児医療に携わることとなりますが、ここで得られた貴重な経験を活かしてがんばっていこうと思います。
2ヶ月間本当にありがとうございました。
研修期間:2010.10.01~2010.11.30
2010年10月~11月の2ヶ月間、ホスピタル坂東で精神科研修をさせていただきました。
今まで内科、外科、救急科等のメジャー科での研修を一通り学んできた私にとって、精神科という新しい領域での研修は驚きと戸惑いの連続でした。
客観的データでは明らかな異常が認められるのにも関わらず自覚症状を全く訴えない患者さんや、逆にデータ上は何の異常も認められないのに執拗に不調を訴える患者さんとのやり取りは精神科での研修ならではと思います。
そうした私自身にとって未知の領域にも関らず、自主的に楽しく研修生活を送ることができたのは指導医の先生方や病棟の看護師さん方のサポートがあったからこそだと思っております。本当にお世話になりました。
ホスピタル坂東での研修の特徴を挙げるとすれば、精神科の研修にしては内科的疾患やそれに伴う処置に多く触れられることです。実際、精神科疾患を基礎疾患として持ちながら内科的疾患を合併した患者さんを数多く診させていただきました。それと同時に、胸腔ドレーン挿入、気管挿管、中心静脈カテーテル挿入、腹腔穿刺といった研修医時代に経験しておきたい手技を数多く経験させていただきました。これはホスピタル坂東で精神科研修を受ける大きなメリットの一つであると考えます。
また、コメディカルの方も協力的で気さくな方が多く日々の研修を楽しく過ごせたばかりか、勤務時間が終われば飲み食いを共にするなどプライベートな面でも充実した生活を送ることができました。
ホスピタル坂東での研修は精神科研修にとどまらず、医師としての人生の礎となる研修生活であったと自負しております。
研修期間:2010.10.01~2010.11.30
2010年10-11月に当院で精神科研修をさせて頂きました。
研修期間中は、他の研修機関とは違って自分で治療方針を考えくことが必要でした。
自分の不十分な知識では、とても迷うことが多く、多くの方に御迷惑をおかけしたと思います。
その分、とても勉強になり、手技的にも多くの経験ができました。
主に患者様を担当した身体合併症病棟の看護師の皆様、ヘルパーの方々には不甲斐ない自分をとても助けていただきました。本当に感謝しています。
そして、直接指導にあたって頂いた院長先生、倉部先生、こころ科の先生方、内科病棟の先生方には、多くのことを教えていただきました。
楽しい雰囲気の中研修をさして頂きました。
ホスピタル坂東病院で学んだ事を、今後医療の現場で活かしていけたらと思います。
2ヶ月間、有難うございました。
研修期間:2010.4.01~2010.5.31
2010年4~5月に研修しました。河野敬明です。
毎日が楽しく、2ヶ月があっという間に過ぎ去った印象です。
主に身体合併症病棟での病棟業務の他、外来での予診・診察などに関わり、精神科の臨床家を目指している僕にとって、興味の尽きない研修の日々でした。
田中院長先生は、「どうしたら自分が幸せになれるかをいつも考えてください」「私たちを頼って来てくれる患者さんたちに幸せになってほしい」とおっしゃり、周囲のスタッフや地域への深い愛情を感じました。「ホスピタリティ」という理念を実践されていることを実感しました。合併症病棟では、院長先生、倉部先生に手技などを教わり、内科・外科・整形外科などの諸先生方にも専門的な知識を色々教えていただき、よい経験ができました。
院長先生をはじめ石川先生、野村先生、廣瀬先生、村上先生、小倉先生、梅田先生、染谷先生、菅野先生、太田先生、久永先生など心の診療科の諸先生方には、診療の場やクルズス・カンファレンスなどで教えていただいたり、僕の人生観を変えるような興味深い経験談、人生論などを聞かせていただいたりし、有意義かつ刺激的でした。
2Gの野口師長さんをはじめ病棟スタッフの方々、心理士の方々、外来の看護師さん、他の職員の方々などみなさんが生き生きと働いていらっしゃって、僕もその雰囲気に乗ってやりがいを感じながら研修することができました。ありがとうございます。医局の中村さんは優しかったです。ありがとうございます。
いつか、またこの病院に関わることが出来れば幸いに思います。
研修期間:2010.2.01~2010.3.31
2ヶ月間、とても有意義に過ごすことができました。
精神科疾患だけでなく、合併症についてもたくさんのことを学ぶことができました。とても働きやすい環境をつくっていただいた方々に感謝の気持ちでいっぱいです。ホスピタル坂東で研修できてよかったと思います。
本当にありがとうございました。これからも日々自己を戒めながら、がんばって参りたいと思います。
研修期間:2010.2.01~2010.3.31
ホスピタル坂東での2ヶ月間の研修を振り返ってみると、とても有意義な研修だったと感じます。これまでの研修と大きく違うことは、自分で判断して、自分で処方、処置を行えた点です。指示されたままに動くのではなく自分の判断で動くことで、投薬ひとつ、処置ひとつにおいても強い責任感を持って臨むことが出来ました。もちろん、困った時などには院長先生、倉部先生がすぐにバックアップしてくださるのでとても心強く、のびのびと研修することができました。また、2G病棟を中心に、その他の病棟、外来の看護師の方々はとてもコミュニケーションがとりやすく、スムーズに仕事が出来たと感じております。
2ヶ月間という短い間ではありましたが、心科、一般科の先生方、看護師、事務の皆様本当にお世話になりました。ホスピタル坂東での経験を今後の診療に生かし、成長できるよう日々精進して参りたいと思います。
研修期間:2009.12.01~2010.1.31
まず初めに、院長先生はじめ指導医の先生方、病棟・外来の看護師さん、スタッフのみなさん、2ヶ月間大変お世話になり、ありがとうございました。
この2ヶ月間は精神科特有の疾患についての研修をさせていただくと同時に、そこから様々のことを学ばせていただきました。
外来では、様々な症状を抱えていらっしゃる患者さんから予診の際に直接お話を伺い、自分なりに考えていく機会をいただきました。自分でお話を伺った後にその方の初診外来に同席させていただくと、自分では気づくことのできなかった点に気づかされる場面が多々ありました。患者さんのお話を聞きだす際の話の流れの作り方や、質問の仕方などもとても興味深く学ばせていただきました。
病棟では、自ら考え、主体的に判断する機会をたくさんいただき、とても貴重な研修をさせていただきました。患者さんの病態をみながら適切なタイミングで判断したり、相談することの難しさを改めて実感しました。また、患者さんの目の前の問題だけではなく、背景や以前からの経過、長期的な方針など、全てを考慮しながら考えていく必要性を実感として感じ、自らそこで考え意見を述べる機会をいただきました。以前までとは異なった視点からも物事を捉え、ひとつひとつに対して自分の意見をもってのぞめるようになったのではないかと思います。
また、薬剤の使い方などについても、是非自分のスキルの1つとして身につけたいと思うものを、様々な場面で分かりやすく指導してくださり、とてもありがたく勉強させていただきました。
診察後などに先生方からご指導いただいたことや病棟での研修の中で日々感じたことを通じ、この2ヶ月の間に自分が成長するためのヒントをたくさんいただいた気がします。そのことを忘れず、さらにそこからステップアップしていけるように、研修を続けていきたいと思います。
2ヶ月という短い間でしたが、貴重な研修の機会を与えてくださり、本当にありがとうございました。
研修期間:2009.12.01~2010.1.31
2ヶ月という短い期間でしたが、とても充実した研修期間を送ることができ、誠にありがとうございました。
私は、主に病棟業務と初診の外来を担当させて頂きました。
初診の外来では主に予診をとる事が多かったですが、患者さんの様々な主訴や家族との関わりあいを診させて頂くことができ、とても貴重な経験になりました。これまでの外来の研修とは、また違った一面を見ることができました。改めて、医師が患者さんから学ぶことが多いということを実感することができました。
病棟業務は、主に心の診療科の合併症を担当させて頂きました。自分で治療方針を決める場面が多かったため、非常にやりがいがあり毎日が楽しく感じられました。精神科の疾患と他科の疾患の両方を同時に診ていくという概念は、今まではあまり持っていなかったのでとても新鮮に感じました。しかし、病気を診るのではなく患者さんを診るという医師が本来の姿であり、それに合致していると思います。今後、自分がどの科に行っても専門外だからといって人に簡単に任せてしまうということは絶対にないようにしていきたいと改めて感じました。
田中院長先生をはじめとして諸先生方の熱心な指導のお陰で、充実した2ヶ月間を過ごすことができました。また、看護師、ケースワーカー、へルパーなどのコメディカルの方が非常に親切で働きやすい環境でした。短い間でしたが、どうもありがとうございました。